檜原村の中でも外れのエリアにある温泉です。日本秘湯を守る会の会員にもなっている温泉であり旅館です。マイカーならまだしもバスで行くと武蔵五日市駅から1時間はかかります。終着の数馬バス停が最寄りのバス停です。
東京都ではありますが檜原村の場合、木々の高さの関係で奥多摩より日陰になりやすく雪が降ると溶けにくい場所でもあります。そのせいか奥多摩のような開放感のある渓谷ではなく閉鎖的で不思議な感覚になる場所です。
人生に行き詰ったら行ってみる温泉
周囲には数馬の湯以外何もなく、音が空に吸い込まれて妙な静けさを感じる場所なんです。時間が止まっていると言ったらいいのか、別世界にいる感じになります。人生何やっても上手く行かない時は本当に連続してダメなことばかりです。
それでもこの旅館の周囲を散策したりするだけで、直近の上手く行かなかったことは忘れてしまうでしょう。
茅葺屋根のレトロなつくりで周囲に溶け込んでいます。温泉には遊歩道もあり渓谷を楽しむことができます。旅館のオーナーは温泉を守り、愚直に蕎麦をつくっています。
手入れを怠らずお客様にプライスレスな時間を与えてくれます。いいなあと思う旅館とは、現実世界での仕事で感じる時間や家にいるときの時間とは明らかに流れていく感じが違います。
とにかく綺麗な緑と渓流の水を眺めているだけで心が和みます。苛立ちや不安などいつの間にか忘れてしまっています。一度リセットすることで次に何をやるべきか考えるのにはとてもいい場所になります。
蛇の湯温泉たから荘
大型バスで外国人観光客がくる旅館ではありませんが、ひっそりとでも力強く生きてるって感じさせる旅館がこのたから荘なんです。
私しか入浴している人がいなかったので撮影してしまいました。こじんまりとした普通の温泉ですが、佇まいがいいので気分が良くなります。
使用されているインテリアも銘木が使用されこれぞ日本といった旅館です。外国人で他の外国人観光客が行かない穴場スポットを教えてくれと言われたらこの旅館をおススメします。是非オーナーの蕎麦と和食を堪能して欲しいです。
現実に帰る時間
このバス広告のお陰で、檜原村は舞茸だけでなくじゃがいもも名産なんだと知りました。武蔵五日市駅に向けてバスで帰ります。本当は残りの人生ここで静かに過ごせたらと思ってしまいました。